【今月の映画】なんでもありの時代劇エンタテインメント『パンク侍、斬られて候』

【今月の映画】なんでもありの時代劇エンタテインメント『パンク侍、斬られて候』

©エイベックス通信放送

侍、エスパー、教祖、そして猿が入り乱れる、なんでもありの時代劇エンタテインメント

現代劇よりも制約があるはずの時代劇のほうが、より自由な創作ができるという説を裏付ける一本。原作は14年前に発表された同名小説。イデオロギーすらない不気味な暴走集団と、彼らに怯え制圧しようとする藩との戦いに、なぜか猿が参戦する。

この荒唐無稽なストーリーやキャラクターに込められた、現代の政治や社会への風刺が痛快だ。そして映像では、夢と現の境界線を自由に行き来する魔術的リアリズムともいえる壮大な世界を構築。豪華キャスト、奇抜な衣装やヘアメイク、今どき口調の台詞やギャグで敷居を下げつつ、尖った剣で観客の脇腹をくすぐり、ときに刃先を喉元に突きつける、刺激に満ちた娯楽作だ。