空港でもうける 相次ぐ民営化で狙うは「にぎわい空間」

 空港の民営化が相次ぐなか、不動産業者や鉄道会社が運営権を獲得するケースが増えている。商業施設を運営してきたノウハウを空港でいかし、利用客の消費を促すことで着陸料など、「本業」の赤字の穴埋めを狙う。 静岡空港は東名高速のインターチェンジから車で約10分の、茶畑が広がる静岡県牧之原市にある。静岡、浜松両市の中間で乗り入れる鉄道はなく、静岡駅と掛川駅からは専用バスで35~50分かかる。 2009年に開港したが、交通の便の悪さも響いて昨年度の旅客数は約67万人。羽田空港の約8567万人の1%未満だ。これまで年5億~6億円の赤字を県費でまかなってきたが、解消しようと来春の民営化が決まった。 公募による企画競争を経て、20年分の運営権を購入したのは、三菱地所と東急電鉄。所有権は自治体に残したまま、滑走路と空港ビルの運営を民間が担うコンセッション方式だ。両社は事業計画で「20年間で空港利用客を倍増」と掲げる。 目指すのは「にぎわいの場所」。アウトレットモールなどを展開する三菱地所の阪口玲磨・空港事業部主事は「屋外に開放的な空間を作り、飛行機に乗らなくても遊びに来たいと思える場所にしたい」と話す。地元食材の市場なども構想し、空港の西側の土地をイベント広場とし、ホテルや航空博物館の建設も視野に入れる。 空港民営化は、全国で相次ぐ。…