「一人勝ち」変わらず? 米7~9月期GDP3・5%増

 米商務省が26日に発表した2018年7~9月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、年率換算で前期(18年4~6月期)比3・5%増となった。3・3%程度の増加を見込んだ専門家の予想を上回った。ただ、不安定なトランプ政権の経済通商政策や、米国が世界から突出した成長を続けることへのリスクが懸念されている。 個人消費は4・0%増となり、米政権が進める大規模な減税の効果で拡大が続いていることが裏付けられた。ただ、企業による設備投資は0・8%増にとどまって減速がみられ、中国などからの追加の関税の影響を受けている輸出は3・5%減となった。全体の成長率は、前期に比べると減速したが、引き続き、持続可能な成長水準とされる2%弱を上回っている。 好況期にあえて減税による消費拡大を重ねてきたことに対し、景気過熱への懸念も高まっている。国際通貨基金は今月、米中通商紛争の激化などを背景に世界の成長率見通しを2年3カ月ぶりに下方修正し、米国が「一人勝ち」状態にある世界経済のバランスの悪さに強い懸念を表明した。 11月6日の中間選挙を前に、トランプ大統領は好況をアピールしつつ、利上げを進める米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長に異例の批判を重ねている。米中通商紛争が長引くリスクも意識して、米金融市場はここのところ不安定な動きを続けている。(ワシントン=青山直篤)