米ゼロックス、買収再交渉に難色「判決大きな意味ない」

 米事務機器大手ゼロックスのジョン・ビセンティン最高経営責任者(CEO)は23日、富士フイルムホールディングスによる同社の買収計画について、再交渉に慎重な考えを示した。米ニューヨーク州の上級裁判所が16日、買収手続きを一時差し止めた4月の命令を破棄。米ゼロックスが経営統合に向けた再協議に踏み出すかどうかが焦点になっていた。 2018年7~9月期決算の電話会見でビセンティン氏は、上級裁の判断について「ゼロックスにとって特に大きな意味があるとは思えない」と指摘。米ゼロックスが富士フイルムとの買収契約を破棄したのは「一時差し止め命令とは関係ない理由からだ」と述べ、判決を機に交渉を再開させる考えがないことを示唆した。 買収に反対する米ゼロックス大株主が起こした訴訟で、上級裁は米ゼロックスが買収受け入れを決めた経緯に重大な問題はなかったと認定し、富士フイルム側が逆転勝訴した。ただ、米ゼロックスは買収交渉に当たった当時の経営者がすでに退任。買収に反対する大株主側の取締役が過半数を占めている。 富士フイルムは元の計画通りに買収を受け入れるよう、米ゼロックスに求めている。(ニューヨーク=江渕崇)