目前に新幹線、恐怖の風圧体験研修 労組「見せしめだ」

 JR西日本が新幹線のトンネル内に社員を座らせて、最高時速300キロの車両の通過を間近で体感させる研修をしている。ボルトの締め付けの重要性など安全意識の徹底が目的だという。一部の労働組合は危険だとして、研修の中止を求めている。 JR西によると、研修は2016年2月から小倉―博多間や広島―新岩国間のトンネル内で月1回ほど実施している。上りと下りの線路の間にある深さと幅がそれぞれ約1メートルの通路内に車両検査担当の社員が並んでうずくまり、間近を通過する新幹線の風圧やスピードを体感する。ヘルメットと防護眼鏡を着け、通常業務で通路に立ち入る保線の担当社員が付き添って安全に配慮しているという。 この研修は15年8月に福岡県…

九電、4回目の太陽光発電「出力抑制」を開始

 九州電力は21日午前、大停電を回避するために太陽光発電の受け入れを一部遮断する「出力抑制」を始めた。先週13、14日の土日に離島を除き全国で初めて実施しており、この日で4回目。午前9時から午後4時までの予定で、昼間の時間帯には過去最大となる118万キロワットを抑える。 電力は需要と供給のバランスが崩れると大規模な停電が起こる懸念がある。21日は太陽光の発電量が伸びると見込まれる一方、工場の稼働が減り、冷暖房のいらない穏やかな気温になることなどから、九電は2週続けての土日実施を決めた。この日は、過去3回と比べて特に需要が落ち込む見通しで、初めて100万キロワットを超える出力を抑える計画にしている。(山下裕志)

歳暮カタログが映す世相 バブル期、ビールは辛口だった

 松坂屋名古屋店の歳暮商戦が始まった。「出陣式」で小山真人店長(58)が手に取ったのは、30年前の歳暮カタログだった。 「百貨店は変化に対応できているのか。暮らしの新しい幸せを発明するのは、私たちの原点であり、使命だ」。小山さんは、こんな言葉で約100人の従業員に語りかけた。今年は、平成最後の歳暮商戦。過去を振り返り、足もとを見つめ直して欲しいと考えたからだ。 バブル期の1988(昭和63…

日銀副総裁、仮想通貨に懐疑的「決済普及にはハードル」

 日本銀行の雨宮正佳(まさよし)副総裁が20日名古屋市内で講演し、将来的に中央銀行が現金や預金の代わりとなるデジタル通貨を発行する実現性について、「金融安定や金融仲介に及ぼす影響について、慎重な検討が必要」と述べた。ビットコインなど仮想通貨の将来性については「決済で広く使われるハードルは相当高い」と懐疑的な見方を示した。 日本金融学会で「マネーの将来」というテーマで講演した。日銀首脳がデジタル通貨や仮想通貨に触れ、将来的なお金の「あり方」について体系的に話すのは珍しい。 雨宮氏はお金の姿の潮流として…

三菱UFJ銀頭取、サウジでの国際会議の参加取りやめ

 三菱UFJ銀行は21日、サウジアラビアで23~25日に開かれる国際経済会議「未来投資イニシアチブ」に出席を予定していた三毛兼承頭取が、参加を取りやめることを明らかにした。代理で吉川英一副頭取が出席する予定という。 会議をめぐっては、サウジ政府に批判的だった記者ジャマル・カショギ氏の殺害疑惑を機にサウジに対する批判が高まり、ムニューシン米財務長官や国際通貨基金のラガルド専務理事ら各国の政財界幹部や投資家が相次いで不参加を表明している。三菱UFJ銀行広報部は今回の対応について、「総合的に判断した」としている。 同会議はムハンマド皇太子の肝いりで、国内の経済、社会構造改革をアピールし、投資を呼び込む機会にする予定だった。昨年は、90を超える国から3800人以上が参加した。(ドバイ=高野裕介)

「節税保険」金融庁が監督強化 発売延期する新商品も

 主に中小企業経営者向けの死亡定期保険を巡り、生命保険の販売現場で「節税」アピールが過熱し、金融庁が監督を強化している。一部の商品設計は保険の趣旨を逸脱しかねないとみて、各社に繰り返し調査して説明を要求。一部で新商品の発売延期の動きも出ている。 問題の保険は、経営者らの死亡時に高額の保険金が支払われる定期保険。保険料は条件次第で全額経費扱いにでき、加入者が経営する企業の利益を減らして節税できる。保険期間は数十年だが10年ほどで中途解約すれば高い返戻金が得られ、支払った保険料の多くを取り戻せる。中途解約と役員退職金などの支払時期を合わせれば、返戻金への課税も回避できる。 既存の同種の商品では、国税庁が保険料の一部を経費算入できなくするなどした。しかし昨年4月、日本生命保険が全額経費算入できる商品を発売。各社が追随して、返戻金がより多く得られる商品も登場し、販売現場で「節税」PRが過熱した。 これに対し金融庁は、一部商品では「付加保険料」と呼ばれる営業経費が保険期間の後期に大幅に高くされ、前期も含む保険料全体が引き上げられ、返戻金が多くなっていることを問題視。6月以降、各社へのアンケートなどで保険料の算出根拠を繰り返し問い、追加説明を求めている。 同庁の「厳格化」に波紋が広がり、オリックス生命は来月予定だった経営者向け保険の発売の延期を代理店に通知。代理店への書面で「(金融庁の)調査への対応を継続している」と記載した。同社は「金融庁による対応次第で、いったん販売してしまうと顧客に迷惑をかける可能性がある」(広報)と説明している。(柴田秀並)

節税保険「ブームの終わりの始まり」 金融庁が厳格姿勢

 「節税」を売りにした販売が過熱していた経営者向け保険について、金融庁が生命保険会社への態度を厳格化させている。オリックス生命保険は11月に予定した販売を延期。昨年4月に業界最大手の日本生命保険が新商品を売り出してから「ブーム」となって以降、販売延期は生保で初めてだ。業界では「ブームの終わりの始まり」との声も漏れる。 問題となっているのは、主に中小企業の経営者が加入する死亡定期保険。経営者の死亡リスクに備えるのが本来の目的だが、保険料が全額経費扱いになるのが特徴。高額の保険料支払いで、加入者が経営する会社の利益を圧縮し、法人税の課税を避けるのに利用される。 保険を途中解約すれば、支払い…

TV型ガスストーブ? クセモノ昭和家電が集合

 昭和30~40年代に製造された「ナショナル(現・パナソニック)」の家電製品をクローズアップした企画展「昭和のユニーク家電展」が、大阪府門真市門真のパナソニックミュージアム「ものづくりイズム館」で開かれている。11月24日まで。 戦後の混乱期から復興していくこの時期、メーカーの開発者たちは「家電で暮らしを豊かに」と様々な商品を開発・販売していった。その試行錯誤の途上には「これなに?」「どう使うの?」というユニークなものもたくさんある。 企画展では、ラジオ「パナペット クルン」「アート冷蔵庫」などデザインに着目した13点を並べた「かたちがユニーク」編と、「赤外線電気イス」「電気文化座布団」など機能がおもしろい16点を並べた「機能がユニーク」編にわけて製品を展示。 このほか、「クセモノ家電広告」編として、パナソニックコンシューマーエレクトロニクスジャパン社が、クセのあるおもしろい製品をあしらってつくったホーロー看板12点を掲出。これらをもとに製作したメッセージ広告は今年5月、「第71回広告電通賞」で表彰されたという。 今月20日、11月23、24日の午後2~3時には、大阪府在住の家電コレクター増田健一さんによる特別講演「夢とワクワクがいっぱい 昭和レトロ家電」もある。各回定員30人。企画展は午前9時~午後5時。日曜、年末年始休館。問い合わせは同ミュージアム(06・6906・0106)。()

「ねぇみずほ、残高は?」AIが確認 見本市で技競う

 家電メーカーが主役だった先端技術の見本市「シーテック」に、銀行の出展が目立つ。高速決済や人工知能(AI)を用いた新サービスなど、ITと金融を融合させた「フィンテック」の技を、3メガバンクのグループが競う。 千葉市にある会場の中央に出展したのは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)だ。仮想通貨に用いられる「ブロックチェーン技術」を使い、決済のデータ処理が高速でできるシステムを紹介している。 電気スタンドに、スマートフォンから遠隔操作でスイッチを入れる。経過時間がスマホ画面に秒単位で表示され、料金が増えていく。10秒でスイッチを切ると、スマホに10銭の支払額が表示され、決済を完了した。電気スタンドはあくまで一例だが、こうした時間ごとなどの小口決済ができれば、カーシェアやレンタル家電で新たなサービスが可能になると見込む。 処理能力は1秒間に100万件で既存技術より格段に速く、コストも抑えられる。「既存の決済システムに取って代わる可能性を秘める」とMUFG幹部は話す。 銀行が手がけてきた決済サービスには、IT大手が次々と参入。業種を超えた競争が始まり、銀行も技術を磨く必要がある。低金利や人口減少で収益が先細りになる中でコストを抑えるためにも、ITの活用は「待ったなし」だ。 三井住友FGは、融資先の異変…

世界救った中国の「4兆元」 米中摩擦で深まる後遺症

 2008年秋のリーマン・ショック後、中国が打ち出した4兆元(当時のレートで約57兆円)の景気対策は「世界を救った」とされた一方、中国では地方政府や国有企業の債務を急増させ、不動産バブルといった後遺症ももたらした。習近平(シーチンピン)指導部は改革に着手したが、米中摩擦の激化で景気の先行きに暗雲がたれこめ、再び投資による景気対策に追い込まれつつある。 江蘇省蘇州市。上海ガニの産地・陽澄(ヤンチョン)湖の南にできる夷亭路(イーティンルー)駅から地下鉄新線の建設が始まる。S1号線を東に向けて建設し、30キロ先に終点がある上海地下鉄11号線に接続する。 ただ、すでに蘇州と上海の間には高速鉄道(中国版新幹線)に加え、通常の列車やバス便もある。そのため、新線建設にも地元の反応は鈍い。レーザー機器メーカーに勤める金さん(24)は「上海まで地下鉄は時間がかかって不便。高速鉄道に乗れば20分超で着くんだから。でも、ここらの不動産価格が上がるのはよい」と話す。 中国ではこの夏、総投資額933億元(約1兆5千億円)にのぼる蘇州市など各地で地下鉄計画の認可が相次いだ。中国共産党は7月末の政治局会議で「財政政策により大きな作用を発揮させる」として、インフラ投資に力を入れることを決めた。政府は10月までに1兆3500億元のインフラ向けの地方債の年間枠を発行し終えるよう求めた。 ちょうど1年前、習指導部はコ…