電柱に「宅配ロッカー」電源の心配なし 関電などが試み

 関西電力は1日、マンションの近くの電柱に宅配ロッカーを設置する全国初の試みを京都府精華町で始めたと発表した。宅配ロッカーの運営会社などと組んで来年3月まで実施し、事業化を目指すという。 宅配ロッカーは高さ1・4メートル、幅50センチ、奥行き60センチで、荷物が三つ入る。電柱に金具でつるすように固定するので基礎部分の工事が不要なため、安く設置できるという。電源も、電柱から取ることができる。通常の宅配ロッカーと同じように、運送業者が不在時に荷物を入れ、受取人は暗証番号やICカードを使って解錠して取り出す。 精華町内の3カ所のマンションの敷地内や近くの町道の電柱に設置した。ネット通販の拡大で宅配物が急増する中、宅配ロッカーを設置する場所がないマンションは多く、需要はあるとみているが、利用状況などを詳しく調べるという。担当者は「どこにでもある電柱で、宅配物の再配達を減らせる。電柱の新たな価値の創出につなげたい」と話した。(西尾邦明)

地震、台風の追い打ちも…H2O純利益1億円

 阪急阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングの2018年9月中間決算は、純利益が前年比97・6%減の1億円にとどまった。昨年10月に事業を引き継いだそごう神戸店などの不振に加え、大阪北部地震や台風21号など災害が続いたことも追い打ちをかけた。 売上高は4444億円で、2・9%増だった。訪日客の増加を追い風に、百貨店事業の半分超の売上高がある阪急百貨店うめだ本店が5・1%増と好調だった。 一方で、食品スーパーの不振もあり、営業利益は前年比12・6%減の61億円にとどまった。災害に伴う店舗の修繕などによる特別損失は6億円にのぼった。阪神百貨店梅田本店などの開業費用も4億円計上した。 H2Oの鈴木篤社長は30日の会見で、「将来に向けてジャンプするための期間だ」と述べた。6月に改装オープンした阪神百貨店梅田本店を代表に、積極的な投資を進めている。傘下のスーパー「イズミヤ」でも、大型の総合スーパーを食品スーパーに建て替えるなどの再編を進めている。 19年3月期通期の純利益は100億円(前年比31・7%減)と、従来予想を4億円引き下げた。(久保田侑暉)

バブル絶頂はどんな味? AIが「時代」味わえるチョコ

 バブルってどんな味? AI(人工知能)がパティシエになって、それぞれの「時代の味」を表現した「あの頃は チョコレート」を、電機大手のNECとチョコ専門店「ダンデライオン・チョコレート・ジャパン」が共同開発して売り出した。クリスマスやバレンタインの需要を見込む。 NECのAIが過去の新聞記事を分析し、時代の雰囲気を「甘み」や「苦み」などの味に置き換えた。分析したのは、アポロ11号による月面着陸が成功した1969年、オイルショックの74年、バブル絶頂期の87年、バブル崩壊の91年、現代に近い2017年の計5年分の新聞の1面記事に出てくる約14万語。「回復」は「甘み」「危機」は「スパイシー」など、7種類の味覚に分類し、それぞれの年のチョコの味を決めた。 たとえばバブル絶頂の87年は…

「オプジーボ」の小野薬品、最高益 ノーベル受賞効果か

 がん治療薬品「オプジーボ」を製造、販売する小野薬品工業の2018年9月中間期の純利益は、前年比36・0%増の288億円で過去最高だった。国内での薬価は引き下げられたが、適用できるがんの種類が増えて販売数量は伸びている。海外でも好調だ。 1日、9月中間決算(国際会計基準)を発表した。売上高は前年比18・9%増の1443億円、営業利益は31・2%増の351億円で、いずれも過去最高になった。 オプジーボは、今年のノーベル医学生理学賞を受賞した京都大の本庶佑特別教授の研究をもとにした、免疫の働きを利用する新しい仕組みの薬だ。国内では今年4月に薬価が24%切り下げられたが、適応できるがんの種類が増えて販売数量は4割程度伸びた。海外では、現地企業から入る権利収入が伸びてた。 ノーベル賞の業績への影響について、会見で相良暁社長は「賞を取っても取らなくても、医療現場での評価は変わらない。影響はほぼないとみている」と話した。一方で「これだけ短期間の間に、小野薬品、オプジーボという名前が世の中に露出したことから、希望的だが、知名度の低かった小野薬品で働いてみたいということになればありがたい」と、リクルート活動については期待を語った。(中村光)

楽天とKDDIが携帯電話事業で提携 決済・物流分野も

 KDDI(au)と楽天は1日、携帯電話事業などで提携することで合意したと発表した。来年10月に「第4の携帯会社」として参入する楽天に、KDDIが通信回線を貸し出す。これで楽天は参入当初から全国でサービスを提供できることになった。 KDDIが通信回線を貸し出すのは2026年3月末まで。それまでに楽天は全国で通信網の整備を進め、順次自前の回線に切り替えていくという。両社はこのほか、決済や物流分野でも提携を進める。

日経平均、3日ぶり下落 携帯会社の業績へ懸念

 1日の東京株式市場は、日経平均株価が3営業日ぶりに値下がりした。終値は前日終値より232円81銭(1・06%)安い2万1687円65銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は14・07ポイント(0・85%)低い1632・05。出来高は17億8千万株。 日経平均は14円安で取引を開始。その後、前日までの2日間で約770円値上がりした反動で、利益を確定しようとする売りが多く出た。NTTドコモが携帯料金の値下げ方針を打ち出したことで、携帯会社の業績への懸念が広がり、同社やKDDI、ソフトバンクグループの株価が急落、日経平均は下げ幅を広げた。 SMBC日興証券の太田千尋氏は「売り買いが交錯していたが、携帯3社の株価急落が全体を押し下げた」と話した。(大和田武士)

京都企業の京セラ、AIなど開発拠点を横浜に新設

 京セラは10月25日、人工知能(AI)など向けにソフトウェアを開発する拠点を、2019年5月に横浜市のみなとみらい地区に開設すると発表した。AIやIoT(モノのインターネット)などの先端分野を学ぶ学生や研究者は首都圏に多く、採用や協業を優位に進める狙いがある。 京セラのソフト開発人員は約600人おり、いまは東京や横浜にある三つの拠点に分散している。これを、より都心部に近いみなとみらい駅近くの既存のビルに集め、将来的には1千人規模まで増強する計画だ。 地元志向が強く、研究の拠点も近隣に置いてきた京都企業が、同様の理由で首都圏にも研究拠点を構える例が最近相次いでいる。オムロンは4月、AIやロボットの研究拠点を東京・本郷に開設。村田製作所は20年に、みなとみらい地区に1千人規模の拠点を開設する。(伊藤弘毅)

女性5人+工場長の町工場 育児と両立、自動化で可能に

 大阪府八尾市に、工場長を除くと女性5人だけという町工場がある。慢性的な人手不足を補うため、工程の自動化を進めて、女性でも働きやすい職場環境づくりに気を配ったという。 チャンピオンコーポレーション(本社・大阪府東大阪市)は、金型(製品の形をつくる元になる金属製の型)に使う部品の製造を手がける。従業員は約100人。今年2月、精密なピンを生産する工場を新たに八尾市につくった。 「勤務時間の相談など、働きやすさにこだわった環境です」 「介護や育児などフルタイム勤務が難しい方にも働いてもらいたい」 ネットの求人広告にはこう書かれている。勤める6人のうち、指導役の男性工場長を除くパート作業員5人は30~40代の女性だ。 旋盤機6台などが並ぶ工場は、女性従業員の作業帽にハンチング帽を採用したり、女子更衣室に姿見を置いたりと、女性が親しみやすい環境に配慮している。 金属材を削るなどの加工作業は旋盤機が自動でこなし、作業員が担うのは製品の点検だ。扱うピンは数センチ大のもので、作業で油まみれになることもない。 勤務時間は週3日、1日3時間…

スズキが26万台リコール トヨタも33万台届け出

 スズキは1日、自動変速装置の部品に不具合があったなどとして、軽トラック「キャリイ」など5車種26万5479台(2014年8月~18年8月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。のべ1381件の不具合情報が寄せられていたという。国交省によると、AGS(オートギアシフト)と呼ばれる変速装置内のベアリングが耐久性不足で壊れるなどし、走行できなくなる可能性があるという。 トヨタ自動車は1日、エアバッグが不具合で突然開いてしまう恐れがあるとして、シエンタなど11車種3万6002台(2003年1月~15年6月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。 このほか、タカタの欠陥エアバッグ問題でカローラなど22車種29万8445台(00年11月~06年6月製造)のリコールも届け出た。

スバル、大規模リコール届け出 エンジン部品壊れる恐れ

 スバルは1日、エンジンの部品が壊れる恐れがあるとして、インプレッサなど4車種10万115台(2012年1月~13年9月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。ほかに海外に輸出した約31万台もリコールする。車の根幹のエンジンに関する大規模なリコールは、安全性を売りにしてきたスバルブランドにとっては大きな痛手だ。 対象はほかに、フォレスター、BRZとトヨタ自動車ブランドの「86(はちろく)」。同社は10月23日に今年9月中間期の営業利益予想を490億円引き下げており、おもにリコール費用に充てる。 国交省によると、バルブスプリングというエンジン部品に過大な力がかかって壊れ、エンジンが停止する恐れがあるという。12年4月以降に計94件の不具合情報が同社に寄せられていたが、事故はないという。13年10月以降は部品の強度をあげて製造するようになったため、対象期間は1年9カ月間に限られる。 昨秋以降に発覚した無資格検査問題や排ガス・燃費データの改ざん、ブレーキ検査の不正など一連の検査不正と今回のリコールとは関係がないという。検査不正では計約42万台をリコールし、250億円の関連費用を計上していた。()