トヨタ売上高、29.5兆円で過去最高へ 19年3月期

 トヨタ自動車は6日、2019年3月期の業績予想を上方修正し、売上高が過去最高を更新しそうだと発表した。当初予想の29兆円(前年比1・3%減)から29兆5千億円(0・4%増)に引き上げ、18年3月期の29兆3795億円を上回る見通し。営業利益は前年とほぼ同額の2兆4千億円、純利益も7・8%減の2兆3千億円に上方修正した。 同日発表した18年9月中間決算は、売上高が前年同期比3・4%増の14兆6740億円、営業利益は15・1%増の1兆2618億円、純利益は16・0%増の1兆2423億円だった。(竹山栄太郎)

阪急阪神HDの業績に自然災害の影 「タイガースも…」

 阪急阪神ホールディングス(HD)が発表した2018年9月中間決算は、売上高が前年比3・6%増の3747億円となったものの、営業利益は9・6%減の566億円にとどまった。9月の台風21号や北海道地震など、自然災害の影響を受けた。 売上高が伸びたのは、マンション販売が好調だったことが理由だ。分譲戸数は前年より8割伸び、不動産事業全体の売上高は11・4%増の996億円となった。 一方で、利益を押し下げたのは、9月に相次いだ災害だ。関西を襲った台風で鉄道の運休が相次ぎ、ホテルの利用も減った。北海道地震は、旅行のキャンセルをまねいた。 このほか、シーズン終盤の甲子園球場での阪神タイガースの公式戦が中止になったのも響いた。試合は10月以降に延期となったが、それまでに順位が確定。上旬にクライマックスシリーズへの道が断たれたことで、「集客が伸び悩んだ」と幹部は嘆く。 純利益は18・7%減の338億円だった。19年3月期(通期)の純利益の予想は、700億円から650億円に引き下げた。災害による施設の修繕に伴う損失が発生する見通しという。(中島嘉克)

京阪HD9月中間期の売上高最高 マンション販売好調

 京阪ホールディングス(HD)の2018年9月中間期の売上高が、前年比6・3%増の1528億円で過去最高を更新した。営業利益も170億円で、8・1%増えた。マンション販売や開発したホテルの売却など、不動産事業が好調だった。 不動産業の売上高は26・7%増の507億円で、全体の約3分の1を占めた。首都圏や大阪、京都など都市部の駅近くを中心に、価格が高めの分譲マンションがよく売れた。また、京都や北海道で開発したホテルは、訪日客をあてにした運営会社に売れた。 鉄道やバスなど運輸業の売上高は、0・6%増の468億円だった。空港リムジンバスや大阪と京都を結ぶ有料特急が好調だったが、6月の大阪北部地震や9月の台風などに伴う運休で、計5億円ほど売上高がマイナスになった。災害では、百貨店やホテルなどの売り上げにも影響が出た。 純利益は109億円。関係会社の売却で31億円の特別利益があった前年と比べると12・6%の減益になった。 松下靖執行役員は「災害の減収分を不動産でカバーした」と話した。(中島嘉克)

山陰合同銀行が神戸に新店 関西に活路

 島根、鳥取の両県を地盤とする地方銀行の山陰合同銀行(松江市)が、大阪や兵庫への出店を強化している。石丸文男頭取は6日、営業を始めた神戸市の新しい支店で「将来的には関西での貸し出しを倍増させる」と意気込みを語った。 新支店は「神戸西支店」で、兵庫県内10店舗目。ビルの上階に入る「空中店舗」で、行員は8人。法人中心で営業にまわる。 同行にとって、支店の新設は5年ぶりだ。その5年前も兵庫県内への出店だった。山陰地方は人口減と少子高齢化が進むため、地元にとどまっていては「じり貧」だと、関西への出店に力を入れているのだ。 同行は大阪市にも一つの支店があり、大阪・兵庫での9月末の貸し出しは計約5千億円。同行全体の2割弱を占めるまでになった。この貸し出しを将来的に1兆円に伸ばす考え。石丸頭取は「市場が縮んでいる山陰ではものを作ったり売ったりすることに限界がある。関西と山陰をつなぐことで、山陰の企業にもメリットがある」と語った。 マイナス金利政策など日本銀行の大規模な金融緩和によって、地方銀行の経営は厳しさを増している。同行は2020年度までの3年間の中期計画で「兵庫・大阪への進出加速による地域の架け橋としての機能強化」を掲げている。(中島嘉克)

蜜月に亀裂 デサントに伊藤忠幹部「ほかの手段も…」

 スポーツ用品大手のデサントと、筆頭株主の伊藤忠商事の関係に注目が集まっている。株を買い進めて関係強化を迫る伊藤忠に対し、デサントはワコールホールディングス(HD)との業務提携を「伊藤忠抜き」で進めた。蜜月だった両社に何があったのか。 「デサントが、デサントらしくあるために」。デサントの石本雅敏社長は30日の決算会見で、自社の立場をこう強調した。 石本氏は2013年の社長就任以降、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手とプロモーション契約を結ぶなど自社ブランドを育て、韓国でゴルフウェアなどの販売網を広げてきた。 いまでは韓国事業が売上高の半分を占め、利益の大半を韓国で稼ぐようになった。だが、ここ数年は伸びが鈍化。日本よりも市場が小さい韓国事業にのめり込む様子が、伊藤忠には「過去の経営危機」と重なって見えた。 伊藤忠とデサントの関係は30…

日本、韓国をWTOに提訴へ 造船企業への支援を問題視

 日本政府は、韓国が自国の造船企業に国際ルールに違反する過剰な公的支援を行っているとして、世界貿易機関(WTO)に近く提訴する方針を固めた。問題視しているのは「大宇造船海洋」に対する支援で、日本政府は「市場をゆがめている」と是正を求めていた。 2015年に大宇造船海洋が経営難に陥った際、韓国は1・2兆円規模の金融支援を実施。その後も、受注拡大のための支援をした。日本政府は「供給過剰が問題視される造船業界には市場原理にもとづく淘汰(とうた)が必要」と批判している。 10月24日には韓国・ソウルで国土交通省と韓国産業通商資源部の局長級会議があったが、韓国側は見直しを拒否。日本政府は改めて二国間協議を6日中にも呼びかけ、決裂した場合にはWTOの紛争処理小委員会の設置を求める見通しだ。

経済同友会、次期代表幹事にSOMPOの桜田社長

 経済同友会は次期代表幹事にSOMPOホールディングス社長の桜田謙悟社長(62)を充てる人事を固めた。11月中に選考会議を開き、正式に決める予定だ。任期は4年で、来年4月に就任する。損保業界出身の初の代表幹事となる。 桜田氏は昨春から副代表幹事に就任。今年6月には企業が求める人材の育成と生産性についての提言をまとめるなど同友会内で存在感を増していた。今年10月からは、政府の未来投資会議の民間議員を務めている。     ◇ 桜田謙悟氏(さくらだ・けんご)早大商卒、1978年安田火災海上保険(現・損保ジャパン日本興亜)に入り、12年4月から持ち株会社のNKSJホールディングス(現・SOMPOホールディングス)社長。

スバル、急成長のひずみ 自浄能力働かず、また検査不正

 スバルの検査不正がまた拡大した。安全性能にかかわる出荷前のブレーキ検査などの不正を公表した後も、同じ不正が続いていたことが発覚。組織の自浄能力が働いておらず、ガバナンス(企業統治)の甘さを露呈した。現経営陣の責任が問われるのは必至だ。「安心と愉(たの)しさ」。スバルブランドを支えてきたスローガンへの信頼は地に落ちかけている。 2019年3月期の業績予想もこの日下方修正した。営業利益、純利益ともに8月時点の予想を2割以上下回る見通しだ。約10万台の追加リコールの費用として約65億円を計上。検査不正をめぐるリコール費用は、18年3月期に計上した約250億円とあわせて300億円以上にのぼる。品質問題の拡大につれて、業績への悪影響も大きくなってきた。 検査の適正化に向けた減産も余儀なくされた。19年3月期の生産計画を約1万6千台減らして、約65万6千台とする。検査員の負担を減らすため、残業時間の削減や、検査スピードの緩和などを検討する。再発防止策の中で緊急性が高いものが出てくれば、「生産ラインを止めてでもやる」(中村氏)という。 バルブスプリングというエンジン部品の不具合により、国内外で41万台のリコールも1日に発表したばかり。この改修費用に550億円かかる見通しも示した。「(交換は)1年で終わらせたい」(大崎篤常務執行役員)としているが、順調に進むかは不透明だ。 スバルは、独自の安全支援システム「アイサイト」で北米市場を中心に販売を伸ばし、16年に日米あわせた世界生産台数が初めて100万台を突破したが、「急成長によるひずみが出た」(中村氏)。10%以上の高い営業利益率を誇ってきたが、一連の品質問題の影響で19年3月期は6・85%に落ち込む見通しだ。株価も下がっており、5日の終値は先週末より153円(5・0%)安い2895円。年初来安値を更新した。 「(検査工程での不正は)今回…

スバル不正、問題公表後も継続 10万台追加リコール

 スバルは5日、車のブレーキなど安全性能の出荷前検査で見つかった不正について、今年1月9日~10月26日に国内向けに製造したすべての乗用車約10万台のリコール(回収・無償修理)を、8日をめどに国土交通省に追加で届け出ると発表した。不正は昨年末までだったと説明していたが、社外の弁護士らによる調査報告書を国交省に提出し、不正を公表した9月28日以降も不正が続いていたことになる。 9月末の段階ではリコールに消極的だったが、国交省の指摘を受けて判断を一転。昨年12月14~29日に製造した約6千台のリコールを10月11日に届け出たばかりだが、リコールの対象台数が一気に拡大し、スバルの自浄能力が疑われる事態に発展した。 スバルによると、今年10月16~22日の国交省の立ち入り検査で、不正を直近まで続けていたという検査員の証言が新たに出てきたため、不正がなくなったと確認した10月26日までの製造分は道路運送車両法の保安基準を満たしていない恐れがあると判断したという。 中村知美社長は5日の記者会見で、現経営陣の責任について「再発防止を全役員が一丸となって進めることが使命だと考えている」と述べるにとどめた。 追加リコールの対象はインプレ…

習氏「15年で4500兆円輸入」輸入博で市場開放強調

 中国の習近平(シーチンピン)国家主席が5日に上海であった「第1回中国国際輸入博覧会」の開幕式で今後15年で物品とサービスを合計40兆ドル(約4500兆円)超輸入する見通しだと表明した。「各国は旗幟(きし)鮮明に保護主義、一国主義に反対すべきだ」とも呼びかけ、保護主義に走る米国を牽制(けんせい)。膨大な輸入額を掲げて対外開放を訴え、世界での発言権拡大を狙う思惑がありそうだ。 輸入見通しの内訳は、物品が30兆ドルでサービスが10兆ドル。2017年は今後15年で24兆ドルの物品を輸入する見通しとしていた。同年の物品の輸入実績は1兆8410億ドルで多少輸入を増やせば、新たな見通しに達するが、サービスの実績は4676億ドルと大幅増が必要で、実現は不透明だ。 習氏は、国民の収入増につながる政策で消費を刺激し、関税も引き下げて輸入を増やすとした。さらに、すでに自動車や金融業界で緩和が進む外資の持ち株比率制限について、高齢化が進む中国で需要増が見込まれる医療や教育業界にも広げると表明した。10月に北京市で日中両国政府と医療・介護業界が協力に向けた会議を開いたばかりで、高齢化先進国の日本の企業にビジネスチャンスとなりそうだ。 一方、米中貿易摩擦を意識し、…